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神奈川県中小企業家同友会
10:00〜18:00(月〜金)

[報告] 2021年7月 湘南支部例会

テーマ:転ばぬ先の杖も大事だけど・・・
 転んだ後の立ち上がり方がもっと大事じゃね?
開催日:2021年7月20日(火)
報告者:株式会社ミナロ 代表取締役 緑川賢司氏
会場:藤沢商工会館ミナパーク & Zoom(オンライン)
参加者:30名
株式会社ミナロ 代表取締役 緑川賢司氏

湘南支部の7月例会は「神奈川県中小企業家同友会の顔」いや「全国中小零細企業・町工場の顔」ともいうべき、株式会社ミナロの緑川賢司さんにご報告いただきました。
政策委員長として中小企業憲章や中小企業からの提言を訴える報告は今までもございました。しかし今回の報告は「ミナロの内情」に迫るものにしたいと考え、緑川さんに赤裸々にお話しいただきました。

木型製作を生業としてきたミナロですが、3DCADなど先端技術に取って代わられ木型製作事業は先細りの一途に。そんな中「BtoB」から「BtoC」へ事業の流れを変えるべく下請けからの脱却を図りました。そこで武器となったのが「ハーバリウム」と「エポキシアート」という女性をターゲットにした商材でした。

いずれも一見すると町工場からはかけ離れているように見えますが・・・ハーバリウムはガラス瓶、オイル、プリザーブドフラワーという「工業製品」を使用していますし、エポキシアートに至ってはそれまで木型製作の「接着剤」として使用してきたエポキシ樹脂が材料となるのです。
「隣接異業種」とまでは言えないかもしれませんが、新規事業のヒントは意外と足元に転がっているのかもしれません。

2021年7月 湘南支部例会

経営者は誰しも自社の事業、製品、サービスを多くの人に知ってもらうよう心血を注いでいると思います。しかし経営者自身が自社のポテンシャルに気が付いていないことが多いのではないでしょうか?

何も新たな設備投資をすることも、新入社員を募集することも必要ありません。いま存在する「ヒト」「モノ」「カネ」を有効に動かすだけで、もしかしたら自社の「次の柱」が見つかるかもしれません。

そのためにも「己を知ること」が大切なのだと痛感いたしました。とくに「己の弱点」から目をそらさずに自社の分析をすることで「新たな武器」が見つかるかもしれません。

2021年7月 湘南支部例会

緑川さんは「終焉を迎えつつある」と言いながらも木型製作のための設備投資をやめません。なぜなら木型職人さんが社員として残っているからです。
新規事業ばかりを追いかけるのではなく、それまで会社を支えてきてくれた既存の事業にも温かいまなざしを向ける緑川さんに惚れ直してしまいました!

(文責 サン興産株式会社 菅野恒宏)