テーマ:企業経営の未病改善と企業変革支援プログラム

  • 開催日:2018年11月22日(木) 14:30〜20:30
  • 会 場:新横浜グレイスホテル

特別報告

共催の神奈川県を代表して、神奈川県知事 黒岩祐治氏に『企業経営の未病改善』についてご講演頂きました。
以下特別報告概要です。

中小企業・小規模企業の経営者は、自社の経営状況の悪化に薄々気がついても手を付けるのが遅れる、信用を失う懸念から外部への相談が遅くなり対策が手遅れになってしまう事があります。
しかし、人の健康・ヘルスケアと同様、企業経営の状態も常に健全と不振の間で連続的に変化しており『未病』という考え方は有効なのです。
そこで、企業経営の未病を見える化するチェックシートを作成しました。
このチェックシートは3種類あって『製造業・卸売業編』、『小売業・飲食業編』、『サービス業・その他編』に色分けしてあります。
専用相談窓口としての『企業経営未病相談ダイヤル』の開設もしました。
チェックシートはSTEP1~3の3ステップで企業経営の未病をグラデーションで見える化を可能にします。
このシートでチェックする事により、経営上のリスクがわかる、チェックシートをもとに商工会・商工会議所等にご相談頂く事で、経営上の課題がより明確になる。
課題解決に向けて、専門家の派遣を無料で受ける事ができる3つのメリットがあります。

以上、その他様々な切り口のご報告を含め、黒岩県知事より今後の神奈川県と神奈川県中小企業家同友会の協力体制の強化、中小企業への期待とエールを頂きました。

かながわ経営カンファレンス 黒岩県知事

全体総括

11月22日(木)第30回記念 かながわ経営カンファレンスが開催されました。
今回は、神奈川県との共催2回目となります。
テーマは、企業経営の未病対策と企業変革支援プログラムです。

我々中小企業家同友会においては、経営指針成文化を柱とする企業経営と企業変革支援プログラムを用いた常なる自社点検は多くの会員企業が日々行っております。
この度は神奈川県が県内中小企業249社の協力と『企業変革支援プログラム』を参考に『企業経営の未病チェックシート』を完成させ、本格的に中小企業経営の未病改善の取り組みを始めました。

この取り組み報告を神奈川県知事の黒岩氏自ら特別講演というかたちでご報告頂きました。
順番が前後しましたが、水口代表理事からは未病対策への取り組みおよび昨年に引き続くかなテラス様との連携、1~5分科会の紹介がなされました。
特別報告および『企業経営の未病チェックシート』運用説明・質疑応答の後は本かながわ経営カンファレンス実行委員長の田中氏より企業変革支援プログラムの説明と今回のカンファレンスの意義について、自社の現状を正確に捉え業績を伸ばす具体的な第一歩を踏み出す『気づき』の場だとの決意表明がなされました。
分科会においては
第一分科会 竹之内氏 『企業の成長を阻むアンコンシャス・バイアスの正体を知る!』
第二分科会 今野氏  『新規事業で活性化!時代を生き抜く経営術』
第三分科会 横江氏  『挑戦し続けた5年間!まだまだ攻めます!!』
第四分科会 深澤氏  『人は変えられない。自分が変わる』
第五分科会 神原氏  『CSRからCSVへ』

第一線で活躍中の経営者から、それぞれの切り口の経営課題について熱き報告とグループ討論がなされました。
懇親会においても、来賓、ゲスト、県外会員、支部等の壁なき懇親が一時間という時間ではとても足らず有意義な時間となりました。
30回という節目において、次の10年そしてその先の会員企業および中小企業家同友会の発展に不可欠な地域行政との密接なる繋がりの大きな一歩を踏み出せた、誠に意義深いかながわ経営カンファレンスとなりました事を、主催者の一人として関係者各位に深く御礼申し上げます。

(文責 副代表理事/かながわ経営カンファレンス副実行委員長 渡辺 学)

各分科会のご報告

第1分科会(かながわ女性の 活躍応援団啓発講座)
竹之内 幸子氏
組織の成長を阻む アンコンシャス・バイアスの正体を知る!

第1分科会(かながわ女性の 活躍応援団啓発講座)竹之内 幸子氏

 第1分科会のテーマは「アンコンシャス・バイアス」(無意識の思い込み)でした。
 「女性は管理職になりたがらない」「会議で意見を言わない人は意見を持っていない」等、無意識のうちに思い込んでいることは誰にでもあるものです。しかし、竹之内氏は、その思い込みが多様な人財マネジメントの壁になっていると指摘します。
 まず興味深かったのは、最初に行った「漢字」を使ったワークです。「これは何のためのワークだろう?」と不思議に思いつつ取り組みましたが、各自のワークを行った後、グループでワークを行ってみると、なるほど!ダイバーシティ推進の「意味」を肌で感じることができるワークとなっていました。
 竹内氏のご報告から、組織内で自分がアンコンシャス・バイアスをどう意識し、(自分とは異なる)相手とどのようなコミュニケーションをとっていけば良いのか、多くの学びを得られました。ご報告内容を翌日から即実践することのできる素晴らしい分科会でした。

(文責 LM総合法律事務所 弁護士 國澤絵里)

第2分科会 今野 裕朗氏
新規事業で活性化!時代を生き抜く経営術
〜社員に夢を提供し続ける大切さとは?〜

第2分科会 今野 裕朗氏

 私が今野社長のお話で一番勉強になった事が、「新規事業は本業の事業領域を少しずらす」という事でした。確かに、本業から少しだけずらすことによって知らない部分や経営資源の部分でゼロではない。それどころか、自分たちが持っているノウハウを注入し、他とは違った、新しく、より良いサービスを提供できる。私にとってこの事は大変大きな気づきとなりました。
 そして新規事業への挑戦とは、既存事業と新規事業が社員さんやパートさんのポジション作りだったり、モチベーションアップの源泉にもなっている。
また、社員さんやパートさん達が主体性を持って仕事をしてもらうための仕組みや環境を作ることで、みんなが成功体験を享受し、そして後世に引き継いでいく。そんなお話だったように思います。
 冒頭で今野社長は「リスクを払って売上を伸ばす」とおっしゃっておりました。今回のお話は、新規事業に挑戦し、売上を伸ばす。そして社員のモチベーションまでも上げる。
 まさに株式会社錦屋の「笑顔満載カンパニー」を教えていただきました。

(文責 山次工業(株) 代表取締役 山口幸太)

第3分科会 横江 利夫氏
挑戦し続けた5年間!まだまだ攻めます!!
〜新規事業も社員教育もやってみないと何も始まらない…〜

第3分科会 横江 利夫氏

 第3分科会は相模原支部の旭フォークリフト㈱横江社長をご報告者として「挑戦し続けた5年間!まだまだ攻めます!!」をテーマにお話しして頂きました。スポーツ一家に生まれた横江さんは学生時代に野球に真剣に取り組んできました。その精神は経営者になってからも変わらず、「仕事は楽しんでやらなくてはいけない。それは勝ち続けなければならない。負けてはダメだ」と語る横江さん。
 それを続けることで会社が発展し、みんなに良い生活を送ってほしいと考え、社員さんに常に「みんなに
ベンツに乗せてやる」と語っていると言っていました。車好きな社員さんに夢をイメージ出来る言葉で語る事でビジョンを伝え続けています。仕事もフォークリフトのリースは同業他社では配送を外注に依頼するのが当たり前ですが、自社で配送することにより、経費を抑えられてリース代を安くし、フォークリフトの関連商品の販売やオリジナル商品の販売にも行っています。
 その視野は海外にも向けられています。常に新しい取り組みにチャレンジする姿勢はチームで勝ち取る野球少年のように思え、これから社員さんと一丸となって発展していくと思えた熱い報告になりました。

(文責 (有)荒井電気工事 代表取締役 荒井 昭貴)

第4分科会 深澤 正司氏
人は変えられない。自分が変わる。
〜経営者を含めた共育ちとは!?〜

第4分科会 深澤 正司氏

 第4分科会ではテーマを人は変えられない。自分が変わる。サブテーマとして経営社を含めた共育ちとは!?という内容で行われました。報告者は湘南支部、元支部長そして教育委員会、前委員長を務めた株式会社FCC代表取締役深澤正司氏でした。参加者は50名、7グループで討論いたしました。
 株式会社FCCは今年創業20周年を迎えての発表となりました。1994年の開業当時からを振り返り、様々な失敗談から気づいた事。そしてそこから改善するチャレンジを時系列にそって報告されました。経営指針作成後15年間指針にそった経営をしていく中で、深澤氏は社員とともに様々な形でコミニュケーションを取り、経営理念が浸透していった。その結果、人は変えられない。自分(経営者)が変わる。自分に丁度良い社員がいる。良い会社にするには経営者を含めた共育ちしかない。という答えを導きだした。最後に30期にむけてGFH100%、FCC社員総幸福度100%の会社を作りたいと締めました。
 社員教育を確実に実践している深澤氏の報告はカンファレンスにふさわしい内容であり、参加者全員気付きがあり充実した会でした。

(文責 (有)ニューイング 工藤 文子)

第5分科会 神原 薫氏
CSRからCSVへ
〜障がい者の可能性を広げ、共有価値の創造を実現!〜

第5分科会 神原 薫氏

 リンクライン社はコムテック株式会社の特例子会社です。
 特例子会社とは大企業が障害者雇用率を達成するための障害者雇用を主目的とする法律で定められた会社の呼称です。
 そのため、社会貢献のための存在というが一般常識ですが、リンクライン社は全然違います。オーガニック石鹸を障害者の方が中心となり全て手作業で制作し、リィリィといういブランド名で大手販売店に卸している常識破りの会社です。しかも、あのウォルトディズニーと共同ブランドを立ち上げミッキーマウスなどのディズニーキャラクターを型どった石鹸まで発売しているという掟破りの展開まで行っています。そしてさらに驚くべきことに営業利益段階で黒字を達成しており、補助金なしで会社運営ができる状態になっているといいます。完全にビジネスです。もう福祉というレベルではありません。
 神原社長は同友会に入会してわずか半年ですが、入会前から同友会理念の全てを体得し実践している、当に同友会のために生まれてきたような男です。いつでも会社見学できるとのことですので、皆様もお一つ見学でもいかがでしょうか?

(文責 (株)ロジナス 代表取締役 山本啓一)