新型コロナウイルスの感染拡大は、様々な業種の営業活動や企業業績に多大な影響を与えています。
今回は、湘南支部会員の中で、特に影響を受けたであろう業種の3名の経営者に、現状とアフターコロナに向けた取り組みをご報告頂きました。
飲食店2店舗と弁当配達の事業を営む株式会社セイマックスの代表取締役移川晃司さんは、営業自粛要請を受けて店舗を休業していましたが、ようやく再開にこぎ着けたそうです。
総合レンタル業及びイベント関連業務の業務を営む有限会社レントオール平塚の代表取締役嶋田政光さんは、3月中旬から各種イベントが軒並み中止となり、秋口のイベントも中止になるなど、今後のイベント再開の目途は立っていませんが、定額給付金の窓口設置やPCR検査拠点設置といった仕事が入ってきたそうです。
障害福祉サービス事業所と保育園を営む社会福祉法人ひばりの副理事長鈴木暢さんは、人と人の繋がりを重視したサービスを提供していましたが、これが感染拡大防止とは相容れないものとなり、利用者の命を守るために心をすり減らす日々を過ごしているそうです。
3社とも3~5月の売上が前年比80%前後の減少と大変厳しい状況ですが、現状を嘆いているだけではありません。
融資や雇用調整助成金、家賃補助等を利用しながら当面をしのぎつつも、次の一手を打ち出しています。
嶋田さんは、社員が業務に関連して取得したフォークリフトなどの資格を活用して倉庫管理の新会社を立ち上げようとしています。
また、移川さんは、弁当事業のエリア拡大や安売りから脱却して単価のアップを模索しています。
鈴木さんは、スタッフのメンタルケアに留意しつつ、同友会企業同士が他社を自社の「歯車」に組み込むことにより、お互いが安心して仕事ができるような取り組みを考えています。
コロナ渦によって危機的状況にはありますが、自社の強みを再発見できたり、経営者仲間の有り難さを身にしみて感じられたりと、悪いことばかりではないと皆さん前向きです。
「コロナのせいにするのはやめよう」、「社員を守る」を心に誓い、このようなときだからこそ同友会での学びや仲間との繋がりを生かした企業経営に取り組んでいこうと前向きになれた例会でした。
(文責:湘南中央法律事務所 代表弁護士 長田 誠)