子供のころから忙しい時は家業の手伝い、でも中学生の頃は現場が嫌いで失敗の連続、NC旋盤を壊してしまった時もある。
いずれは継ぐのだろう、しかし現場に入りたくない作戦で大学は工学部機械工学科に入学するも就職は他企業へ、その9年後に社長に戻ってきてと声をかけられて旭工業に入社する。
入社後すぐに問題が勃発する。
その時弟さんは入社後6年目の大先輩、仕事のお願いをすると何だか嫌な雰囲気になる。
そう言えば昔から仲が悪かった、最後の喧嘩は就職試験の前日でおまけに負けて顔がボコボコされる。
さらに弟の嫁さんが自分のアシスタントでスパイが隣の席にいるようで気が抜けない、ミスは全て筒抜け。
嶋氏と弟の仲が悪いので社内はギクシャク、雰囲気悪く退職者多数。
専務に昇格し仕事をバリバリこなして業績アップは全部自分の頑張りの成果と勘違い。
先代のやり方にも反発心を持っていた。
2016年に社長交代を申し出るも、不機嫌にまだと言われる。
その年の11月にメンタルコーチと出会いコーチングを受けて、弟の事や専務として頑張っている事、先代に対しての事を全部話す。
コーチはどうしたいのと、自分は改善したい。
自分が変わる?、相手を変える? 自分が変わる方が確実。
コーチは気が付いた人の責任だよと、そこからプライドを捨て改善に向けて歩み寄る。
弟に飲みに行こうと誘い、幼い頃からの事いろいろごめんと謝り、尊重して仕事の提案も聞くようになった、すると弟の態度も変わってきた。
社員にはなぜそう考えるのと聞くようになり、あーそう考えていたんだと、自分よりも良い手立てと思えるように、そしてそれに伴い感謝の気持ちが芽生えてきた。
先代対しては、これまでの実績や技術力でやってこられた事のすごさに気がつく。
反発する社員に対する受け止め方も、自分には出来ない事だと気付き尊敬と感謝の心が生まれる。
すると突然社長交代の話がでて社長就任に。
就任後、風通し良くして、みんなに気持ちよく仕事をしてもらう環境を作りたいと思い幹部研修に取り入れ共にコーチングを受ける事にする。
人間としての在り方が大事と言われて、360°フィードバックシート受けコーチングスキルアップを学んでいく。
報告を要約させて頂きました。
報告者に学んだ事、心を開き感謝、尊重すること。社長の器以上に会社は大きくならない。
大河ドラマなどから、戦国時代からの家族間関係のいざこざは聞くが、増してや企業経緯ともなると想像を超えると思う。
しかし嶋社長の話しは、自分でも出来そうだと思わせる凄さがあります。
自社でもメンタルコーチを受けて良い会社、良い経営者になるべく精進していきます。
(文責:(有)金沢ケア・サービス 石河 幾久雄)