10月例会は、贈答用品販売・通販・セレモニーギフトを取り扱っている株式会社伊藤商会の亀卦川社長にご登壇いただき、同友会に入会し活動する中で築いた「同友会での縁」、同期と切磋琢磨しながら自社の経営指針を作成する「経営指針作成部会での縁」が亀卦川社長のビジネスに大きく活きていることを、ご自身の経験を基にお話しいただきました。
自社の経営指針を作成する「経営指針作成部会」にて、試行錯誤しながらようやく経営指針を完成させ、さてここから!という時に襲った自社倉庫の浸水被害。その際、同友会で縁した方からの「経営者は目立ってなんぼだよ」との言葉を思い起こし、つらい状況の中でも浸水被害のテレビ取材を受け、逆にこれによって今まで取引がなかった会社と新しく取引をするきっかけになるなど、プラスに働きます。
また復旧作業の際には、同友会の方々が多く現場に駆け付け、同友会の温かみ、仲間のありがたさを肌身で感じたとのことでした。また、「経営者は被害者意識を持ってはいけない」との言葉も当時の亀卦川社長を奮起させます。現実は倉庫内の商品が浸水し、廃棄するしかない状況のなかでも「これは何かのチャンスだ」と言い聞かせ、内心とは裏腹に明るく振舞っていたとのことです。
また、社員さんとの関わりにも変化が出てきます。当初は「社長は社員を引っ張っていく存在であるべき」との考えをお持ちで孤軍奮闘していたものの、「社員は借金を返すための道具ではない」との言葉で、「自分一人が頑張ればよいのではなく、社員全員で成長し、社員の幸せを考えていく」重要さに気付きます。
今回の報告を通して、亀卦川社長が同友会で出会った方々からいただいた多くの言葉を社長自身純粋に受け止め、事あるごとにそれを思い起こし、行動に移すということについて、この姿勢は簡単なようでなかなかできないことかと思いますが、結果としてこれらの実践によって多くの困難を乗り越えられてきたのだと思いました。
亀卦川社長の報告後の討論にて、「あなたにとっての同友会とは?」というテーマを基に、参加者同士で同友会の活用方法・事例の意見交換をしました。その中で、すでに同友会で活躍されている方、入会間もない方、ゲスト様含め、同友会で活動していく中で自身やビジネスの発展させるためにどのように同友会を活かしているか、あるいは活かしていきたいかそれぞれの意見を聞く良い機会となりました。今回の例会に参加し、筆者自身もより同友会に積極的に関わっていこうと思うきっかけとなりました。
(文責 小林税務会計事務所 小林貴明)