年2回の横浜ブロック例会、今回は埼玉同友会のメガワークス㈱ 永井社長にご報告頂きました。現在進行形で多忙な永井社長でしたが、同友会に頼まれ事をされたら「NO!は無い」と男気に溢れ、物凄い情報量のお話を終始熱く、赤裸々に語ってくれました。
現在の永井社長は埼玉同友会の財務勉強会があれば講義をする程、財務諸表・分析に精通している方ですが、同友会入会前は「気合いだけのドンブリ経営」だった為、自己破産を社員の前で口にしてしまう程、財務状況と精神状態は追い込まれていたそうです。
そんな時に救いになったのが、同友会と会員の方々だったといいます。
藁にもすがる想いで受講した経営指針作成部会を機に、永井氏の行動・マインドは変化して行くのですが、直ぐには結果につながりません。そしてある決心をします。
「1日16時間、365日休まず働く」そして「二度と自己破産を考えない」。そうした決心と同時に経理業務も社員に権限移譲し、自身は営業活動に専念する事で、気が付けば半年で、創業以来過去最低の売上高でありながらも過去最高益を出すまでになり、取引銀行からも「一体何をしたのか!?」と驚かれるほど会社は変化して行きます。
同友会入会後は五期連続の黒字、五年続いたリスケも改善されていく中、後継者が居なく廃業を考えていた「同業他社のM&A」、「賃貸していた本社工場の買取り」という大きな問題に直面した際に役に立ったのは、銀行を納得させられるだけの計画書・資金繰り表を作る事が出来たからだといいます。
過去の痛い経験を教訓にして、自身を成長させた結果が、スムーズに追加融資を受けられたのだと永井社長は語ります。
今回の報告にて感じた事は、「覚悟を決めた人はここまで変われる!」逆説的に言えば、中々変わる事が出来ず、現状打破できない人は、本当の意味で覚悟が出来ていないからかもしれません。
永井社長の「ピンチはチャンスの種」と捉え、むしろピンチが無いと物事は大きく変化して行く事は無く、ピンチをチャンスに変えるのが経営者の役割であり、経営者自身が常に学んで行く姿勢と、何があっても決して諦めないマインドが必要というお話は、正に実体験からの実践報告であり、過去、社員に放った「自己破産」の言葉を今は深く反省し、経営者は社員の居場所を自らが無くす事は決してやってはいけない!トラブルも「人生のネタが増えた位に捉え、経営を楽しまないと社員もついて来ない!」という補足のお話をされており、改めて経営者としての心構えと襟を正される例会報告でした。
(文責:有限会社レインボウ・クルー 代表取締役 橋本 幸光)