[報告] 2024年6月 ものづくり広場 会社見学会

今回は、小田原支部に所属する川田社長が経営する2つの会社を見学しました。㈲川田製作所は、長年にわたり、年齢、性別、人種、障害の有無に関わらず、ダイバーシティーな人材雇用を積極的に行ってきました。その豊富な経験を生かし、昨年、新たに障害者支援事業を開始しました。

㈲川田製作所は、精密プレス加工やプレス金型製作、治工具製作などを行っています。創業当初は家電関連の部品製作が大部分を占めていましたが、近年では自動車業界からの受注も増えています。家電化した自動車に対して、これまでの電気部品製作の技術を応用しているとのことです。

見学では、社員の方が会社案内を担当してくださいました。来客に対する説明は初めてとのことでしたが、丁寧で分かりやすく仕事の内容を説明していただきました。特に、1日数万個を製作する工程は圧巻で、その精密さと効率性に驚かされました。作業内容や工程について詳細に説明していただきましたが、同業者からの技術的な質問が多く、予定の時間をオーバーするほど興味深い見学となりました。

㈱グッドファームでは、「水耕栽培」という土を使わずに水の上でレタスを育てています。農業と福祉を融合させ、障害者支援の一環として、就労継続支援B型事業所としての役割を果たし、地域の美しい環境と調和した「水の野菜」の生産を行っています。

植物工場では、ＬＥＤや冷暖房設備を使用しており、天候に左右されず、一定の温度に保っていますが、湿度がレタスの成長に大きく影響ため、湿度管理には細心の注意を払っているとのことでした。また、障害者の方々が作業される事業所内では、窓にはウッドスクリーンという洒落たデザインのインテリが多く使用され、木材を活用した空間が川田社長の人柄を反映しているような雰囲気でした。

もちろん、最後には取れたてのレタスを購入させていただきました。
これらの見学を通じて、川田社長が目指す姿、複数事業による相乗効果、他地域や行政との連携による相乗効果を感じることができました。

（文責：小松精機㈱　小松秀靖）