8月20日に開催された小田原支部例会では株式会社カラー、代表取締役志田真人さんにご報告いただきました。
実の兄を助けるために共同で看板の印刷会社を設立するも、売上が立たず資金繰りに苦しむ最中で、解決策を模索するために同友会に入会します。
当初は、売上を上げることを目的とし、同友会を利用しようと考えていた志田さんは、同友会での多くの出会いの中で大きく考え方を変えていきます。
人は利用するのではなく、自社の利用者に感謝し、その人たちのため貢献をすることが大切。
積極的に同友会の先輩方から学びを吸収していき、その後順調に会社を成長させていきます。
志田さんは、その中でもダイバーシティ委員会では大きな学びを得ます。
志田さんの会社で働く人たちは高齢者、子持ちの主婦、障がいを持った方々など、それぞれ様々な事情を抱えています。
特別ではなく配慮。ダイバーシティ委員会で学んだことを実践し、志田さんは働く人たちと真っ向から向き合い、定時という時間に縛らず、24時間の中で働く時間をそれぞれの働きやすい形に合わせていくなど、働く人達が働きやすい働き方ができるように柔軟に組織を変更させます。
一時はコロナ禍で、売り上げ大きく落とすものの、社員を守るという強い気持ちと、このコロナ禍で何か社会に貢献したいという想いを持っていた志田さんは、今まで持っていたアクリル板製品のノウハウとその柔軟性を活かし、新規に飛散防止事業を立ち上げてさらなる躍進を遂げようとしています。
私は初め話を聞く中で、志田さんのその柔軟性に感銘を受けました。
しかし、話を聞き進める中で、その柔軟性に裏付けされているものは、周りの人をどうすれば笑顔にできるかということを追求する志田さんの純粋な優しさだと気付かされました。
人の笑顔が好き。だから人の喜ぶことをしたい。志田さんはそう話します。
私は、ダイバーシティはイノベーションに必要、そのために多様性を認めなければいけない。
そんな頭でっかちな考え方をしていました。
しかし、周りのみんなを幸福にしたいという志田さんの純粋な想い、そしてそのために常識にとらわれず組織を変えていくその柔軟性こそが、ダイバーシティ経営であり、志田さんの会社の原動力なのだと学ぶことができた素晴らしい報告でした。
(文責:小田原鉱石株式会社 代表取締役 髙橋 淳)