代表理事としての大きな役割の1つが、会員企業の継続発展です。
そこで令和元年の基本方針宣言は”私たちは、同友会のあらゆる可能性を最大限に生かし、健全な経済活動を通じて少しでも社会に貢献し必要とされる企業になります”同友会での学びを深め実践することで、経済や暮らしを、少しでも支え、牽引する企業を増やしていきたいと思います。
中小企業家同友会は、数多くの企業家が半世紀以上に渡り蓄積した企業家としての経験から必要な知識を学び、実践していく『企業学校』です。
又、経営者だけではなく、自発的社員の育成研修を行い企業として継続的な発展を目指している会です。
何でも相談できる企業の成長を志す、仲間と共に、自身に足りない知識、事物の気づきから同友会歴10年で、売上5倍、地域雇用2倍300名、給与平均19.4%アップすることが出来ました。
同友会に感謝。
この度、神奈川県中小企業家同友会の代表理事に仰せつかりました。
10年前、入会した時には、自分がこのような立場に立つとは思いもしませんでした。
その当時の私の会社は、創業20年目で、売り上げも人も増えて会社も大きくなり、順調に会社経営が進んでいたと思われていましたが、リーマンショックによって売上も人も半分になり、倒産の危機に陥った時でした。
経営者としてどうにも立ち行かなくなり、紹介をきっかけに同友会に入会しました。
当時は経営理念も経営計画もなく、社員にとって将来もビジョンの見えない我流経営だったことに気付き、まずは経営理念を作ろうと決めて、すぐに経営指針作成部会に入会しました。
何でこの仕事をしているのか?何のために仕事をしていくのか?今まで考えてもみなかった仕事の原点を創業当時と現在の自分を繋げていく中で、仕事をする喜びや価値を見出し、会社の理念をようやく自分の言葉で生み出した最初の時でもあり、それはまさに経営者として本当の自分自身と初めて向き合う時間でした。
しかし作成したら会社も経営もすぐうまくいくと信じて、作成後は自社で経営指針発表会も毎年実施しましたが、会社は思ったようにすぐには変わらず、その後も経営指針を常に模索しながら、同友会の活動の中で自社に合うスタイルをずっと追究し続けました。
毎月の支部例会、社員教育委員会、中小企業問題全国研究集会や交流会など神奈川県だけでなく全国の同友会の熱い思いや志の高いさまざまな経営者の実践報告や討論に参加し、さまざまな経営者の話を聞き、話しをしながら、時には親しくなった先輩経営者の会社の訪問や経営指針発表会など経営現場を見せて頂き、自分がいいと思ったことをひとつづつですが、取り入れて実践し、自社に合う形に手直しし、経営や社員共育の在り方を、社員を少しずつ巻き込みながら築き直したこの10年です。
失敗から始まった同友会活動で、まだまだ皆様方のご教示を頂きながらこれからも追究や実践を続けていかなくてはなりませんが、代表理事としての重責を果たすとともに、同友会へそして会員の皆様へ少しでもご恩返しができればと思っております。
同友会活動のいいところは、経営者の自主的な参加の下に、失敗も含めた本音の実践報告や話を聞いて(インプット)終わりではなく、その後のグループ討論の中で仲間の学びを知り、自分の学んだ事をその場で言葉にして話す(アウトプット)、その場で聞いた報告を自分の学びに変えて自分の会社や経営の実践事項に変えていけるところにあります。
この学びを同友会活動を通して私は一番痛感いたしました。
一人で悩んでいても、ただ考えていても何も変わりません。
どんどん人と会って話を聞いて、そして自分が話すことが何よりも大切なのです。
同友会はすべての業種の個人事業主、一般企業 NPO法人などの経営者や後継者、社員の有無に関係なく参加し、一緒に学べる会です。
住居や会社のお近くの支部セミナーやオリエンテーションなど気軽にご参加できます。
ご自身が変わりたいと思っている経営者、学びたい経営者の方、ご自身の会社に合った経営や社員教育の形が必ず同友会で見つけられます。
仲間を作りながら、みんなで一緒に学びませんか。いつでも心からお待ちしています。
また、神奈川そして全国の同友会の会員の皆様、皆様とともに協力し合い、一緒に学びながら微力ではありますが、同友会を通じて実のある活動を推進、展開してまいりたいと思っております。どうぞこれからもご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
神奈川同友会には9つの支部があり、毎月各支部で地区例会(セミナー)を開講しています。
また、ご入会検討者や入会されたばかりの方向けに、同友会の活用について会員経営者が生の実践報告をする「オリエンテーション」もあり、これから入会を検討される方や入会したばかりの方がどのように同友会の活動を自社に取り入れていくための活用方法や仲間づくりの場所があります。
また、ダイバーシティー、組織、広報、社員教育、経営労働、政策 共同求人 産学交流などの8つの委員会に分かれて多角的な面から会社経営、社員教育、求人 障害者をはじめとする現代の雇用、社員教育を共に学び実践をしながら、経営者としての人格識見、社会貢献への活動を行っています。
青年部や女性経営者を主体とした活動やセミナーも実施しており、同友会ではご自身の会社や経営や雇用、社員教育の問題や将来に合わせた活動や勉強を異業種の経営者と一緒に学ぶことができます。
その中でも同友会でしか学ぶことができない神奈川県中小企業家同友会主催の「経営指針入門講座「礎(いしずえ)」」と「経営戦略セミナー」をご紹介します。
毎年、年2回4月と9月に実施されている 自社の経営指針を作成する経営指針作成部会(3ヶ月コース)が大変好評なのですが、両方ともその入門講座として2月と7月の土曜日に一日コースとして体験して頂けるように開講しています。
「経営指針入門講座「礎(いしずえ)」」は経営指針作成部会の受講を考えている方、経営指針に興味のある方に、経営指針とは何かを学び、ディスカッションとワークの中で、自社の経営理念を考えていく作業を1日で行います。
また、「経営戦略セミナー」は同友会の理念と英知で研究し制作された「企業変革支援プログラム1.2」というテキストを活用した経営実践セミナーで、自社の経営状況を総体的に分析の上、情報を整理し、抽出された課題をディスカッションやワークの中で深堀りし、レベルアップするための具体策を立てて実践に向けて考えていきます。
例会での学びや気づきの具体的な実践や戦略方法がわからない方、自社の課題が明確に見えず対策に困っているという方に向けて、自社の経営戦略をつなぐツールとして、また社長と社員の共通の問題意識や課題、お互いを知るコミュニケーションツールとして「企業変革支援プログラム」を実感体験していただき、それを一過性のものではなく反復実践・継続して活用していただけるように学んでいきます。
どちらも1日体験型で人気のあるセミナーですので、皆さんに知ってぜひ活用して頂きたいコースです。
入会したばかりの方はもちろん、同友会に入会されて自社の経営と同友会活動との実践をどうされていいかわからない方がいらっしゃいましたら、事務局や私どもへどうぞご相談下さい。
皆様方の自社の悩みや経営者の考えに合わせ、そのニーズに応える同友会の活動がたくさんあります。
また、各県に同友会があり、全国大会(定時総会、青年経営者全国交流会、中小企業問題全国研究集会など)や交流会など、全国の経営者が集まり実践報告を聞いたり話ができる機会があり、同友会では自分の地区や県内だけではなく全国にまたがった幅の広い活動が定期的に多く行われており、会員の皆様に自主的にご参加いただけます。
まずはご自身の地区の例会からのご参加をお勧めしますが、それだけでなく、またいいところどりではなく、ご自身や自社をよくするために、さまざまな多くの場所で異業種の経営者と学び、活動を広げられ、「よい会社、よい経営者、よい経営環境をつくる」ことを目指していただけるように切に願っています。