スターホーム㈱の代表取締役星武司さんに「“人”が輝く多角化経営の実践!~過去の経験を教訓にして未来を描く~」というタイトルでお話し頂きました。
まず、住宅産業の課題解決するために、①専門店の複合施設化、②多様化するニーズに合わせた商品作り、③ドミナント戦略という3つの戦略をもって事業を建築業のみならず、福祉事業、アウトドア事業等に多角化している現在の会社の状況をご説明いただきました。
スターホームは今、顧客、社員を含め、会社に関わる全ての人を幸せにするという理念のもと経営を進めており、このような考えに至ったのは、社屋が火事で燃え、全てを失ったことがあり、そのときに全てを失ってもなお会社に付いてきてくれる社員だけが財産だと感じ、「人の強み」を活かす会社にしたいと決めたことが転機になったということでした。
また、中小企業では大きな課題となっている優秀な新入社員の継続的な採用についても、長期インターンシップ制度を活用することで学生時代からスターホームを知ってもらい、有名大学から有名企業の内定を断って入社する若手社員も出てきているということで、他の中小企業にも参考となるお話しが聞けました。
グループ討論では、「人を幸せにさせる経営者像とはどのような姿ですか?」というテーマで行われ、各グループからは、そもそも幸せとは何かということが難しいという意見もありましたが、人を幸せにするにはという根本的な課題を討論できたこと自体がそれぞれにとって学びになったのではないかと感じました。なお、このグループ討論のテーマについて、星さんからは、社員の夢を応援できるかということが人を幸せにできる経営者像なのではないかということを報告者の補足でお話しいただきました。
星さんの実践に基づく人材活用、人材採用を学ぶとともに、グループ討論ではそもそも人を幸せにすることができる経営者とは?ということを討論することで、経営者が立ち返る根本について考えることができ、非常に有意義な例会となりました。
(文責 鎌倉総合法律事務所 所長弁護士 久保豊)