本来企業活動とは大きな方向性を持って、それを具体的計画に落とし込み実行に移してゆく事だと思います。
しかし、その計画どおりに物事が運ぶことはほぼなく、つねに修正、見直しを余儀なくされる。
そこで検証、分析を行い、計画の修正あるいは立て直しをし、また実行に移してゆく。
これがよく云われるP・D・C・A(Plan・Do・Check・Action)サイクルを回すということです。
そこで今回の報告では「企業変革支援プログラム」が持つ、大きな方向性(経営指針)から具体的な経営戦略へと落とし込んだもの、その実行の検証、分析のツールとしての役割を明確にしました。
なぜなら往々にして計画・実行そしてまた計画・実行を繰り返してしまいがちですが、これを検証・分析をへて計画の修正・見直しへと導きP・D・C・Aサイクルを回すのに有効だからです。
そこで、「企業変革支援プログラム」STEP1の具体的な使い方、またそれによって何ができるのか。
自社の現状分析、立ち位置の明確化、それをもとに社員さんや事業パートナーとのコミュニケーションを行い、意識のズレ、思いのズレを埋めてゆく。これらのことを通じて経営課題が明確になってゆく。
無論、一人社長や個人事業主にとっても全国同友会の同業他社との比較など様々な使い方があります。
グループ討論でも議論されたことではありますが、1年前には考えてもいなかったような大きな「経営環境」の変化に対してどう対応していくのか。この「企業変革支援プログラム」を使って経営戦略を練り直し、これからの難局を乗り越えていくことが求められているのだと思いました。
そもそも「企業変革支援プログラム」とは同友会が長年培ってきた企業作りにかかわる見解(「同友会の3つの目的」「労使見解(中小企業における労使関係の見解)」「21世紀型中小企業づくり」など)に基づいた、経営指針づくりや社員教育、共同求人などの様々な活動や会員の経営実践などの教訓をまとめたものです。この「企業変革支援プログラム」の大事なポイントはセルフアセスメント(自己診断)で、そこから「気づき」が生まれ、更なる変革へとつながってゆくところなのです。
間違いなく言えることは日々内なる心と対話を続けている内省的同友会会員にとって大きな支えとなるツールだと確信しています。
今回の報告では、更にSTEP2への入口を簡単に提示し、次なる勉強会への導入にも繋がっていました。
今回の例会はオールZoomでの開催となり、リアルではないもどかしさを感じる一方Zoomならではの「質問」「投票」といったものも報告の途中に取り入れられ、リアルにはない新鮮さを感じられた例会でもあった。
今回参加の皆様がこれをキッカケに「企業変革支援プログラム」をうまく活用し、更に発展されることを祈念して私の例会報告とさせていただきます。
(文責:みらいFP研究所 代表 齋藤英夫)