2018年、「障害があってもなくてもみんなで楽しもう!」と多様性を認めあう社会を目指して始まった『あつぎごちゃまぜフェス』3年目には厚木市の行政を巻き込む熱量でパワフルに動き回る雨野千晴(小野純子)さん。しかし、自分らしく生きることができるようになった今の雨野さんになるまでには、色々悩み苦しむ日々を送っていました。
雨野さんご自身がADHD(注意欠如・多動症)不注意優勢型で、自閉症のお子様のお母様でもあります。2017年まで10年間小学校の教員をされていましたが、【暗黒の教員時代】とご自身がお話しされるほど色々なことが上手くいかず“うつ状態”にもなってしまったそうです。
そんな雨野さんが変わったのは、ありのままの自分を出すことができるようになったこと、そしてたくさんの方が、ありのままの雨野さんを受け入れてくれたことでした。
このご自身の経験から「みんなちがってみんないいんだ、そんな自分を認めてあげる、そしてまわりに困っていることや助けてほしいことを〈伝える〉ことが大切なんだ」と学ばれたのです。そして、多様性を力に!〜みんなちがってみんないい〜と題して『あつぎごちゃまぜフェス』が始まりました。まだまだ障害者に対する差別のなくならない世の中で、ご自身の熱量の大きさ、思いの大きさがたくさんの方々の心をも動かしてきたのだと感じました。
そして、同友会、ダイバーシティ委員会の出会いもますます雨野さんの熱量を大きくするものでした。
自分なんか・・・と自己否定、妬みのあった自分を受け入れ、そして自分ができることは何か、ダイバーシティ委員会での学びの中からまた新たに出来ることを追求し進んでいく姿はもう10年前の雨野さんとはまったく別人で、とてもキラキラ輝いて見えました。
『自分らしくありのまま生きる』これはとっても大きなテーマで、まずはありのままの自分を受け入れることが大切。そして『ありのまま生きていける世の中』になるためには、違いを〈知る〉ことが大切で、〈知る〉ためには〈伝える〉ことが大切なのだと、雨野さんの報告でさらに強く感じました。
相手を思い、共に歩み寄り寄り添う社会を目指して、自分の出来ることから取り組んでいこうとあらためて思いました。
(文責 ㈱さくらいろ 代表取締役 小島真由美)