この度の発表では、本庄氏より経営計画の重要性、熊澤氏より営業計画の重要性についてお話を頂きました。お二人のお話を通じて、経営計画と営業計画のどちらが欠けてもいけないもので、両立が必須なのだということがよくわかりました。
しかし、最も重要なのは理念や目的が明確にあるということが一番大事な学びであったと思います。
経営計画はその理念・目的をどのように達成するかを示すものであり、営業計画は経営計画を遂行し更なる成長・繁栄を築くためにどのようにお金を回すかを示すものであります。
お二人のお話は理念・目的を達成することから逆算するというお話であり、言い換えれば達成する前提で「どうやって」と考える肯定的な発想で計画を立てるというお話でした。
ちなみに本庄氏のお話で私にインパクトがあったのが、「計画を立てる上で、やらないことを決める」という言葉でした。計画というと「何をする」ということを考えるイメージですが、することを決める中でやらないことも決めてしまうということは数ある選択肢から適切なものを選び、限られた時間の中で実行する為にも大事なことだなと感じました。
私はお二人のお話を聞いて、経営計画・営業計画は理念や目的を達成する為に作るものであり、「企業」とは「商売(=お金を儲けること)」ではなく「事業(=人の為に価値を提供して営利を頂くこと)」を行うべき集団・組織であると強く感じました。
すなわち、人の為に価値を提供するという「目的」に沿った仕事をする必要がある訳です。
「営利」はその為のガソリン的役割です。営利は必ず必要ですが、営利だけに囚われるのは企業の本来のあるべき姿ではないでしょう。
しかし、多くの経営者は売上や利益にとらわれた日々を送ることが非常に多いのではないでしょうか。一人でも多くの経営者がこのことに気付き事業を行うべきだと強く感じました。
そして、目的が明確であれば、「その目的に到達する為にいつまでにどのように向かうか」をしっかりと計画をたて、次に「いつまでに、誰が、何を行うか」を明確にし、日々の実行とその振り返り、そして改善をして再度実行すること(=PDCA)が重要であるということも再認識できました。
本庄氏のお話で例題にあがった「もし目的が富士山に登ること」という話もイメージ湧きやすいお話だったと思います。
一般的にはその順路や交通手段などどうやって行くか、いつまでにどこまで行くか、費用は幾らかかるかなどを事前に調べて計画を立てるでしょう。
もし気の向くまま・思い付きで向かい始めれば、迷子になったり全然違う方向に行ってしまったりして到達を諦めざるをえないといった状況になるのが容易に想像がつきます。企業経営も同じで、行く先を見据えた日々の行動をしないと、当然に会社が将来どうなるかも予測できずに、経営破綻になる可能性が圧倒的に高くなるのではないでしょうか。
逆に、しっかりとした計画があり、計画に基づいた行動が伴い、その反省と改善が行われれば破綻する可能性は格段に下がるとも言えるのではないでしょうか。
発表を頂きました、本庄氏、熊澤氏には誠に意義のあるお話を聞かせて頂いたと大変感謝している次第です。
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(文責 大和興産株式会社 大貫真嗣)