12月度の小田原支部例会は、かなカン引継ぎ例会と称し、かなカンを迎えるにあたってより深く学びを得るために、組織委員会による学習会と、二宮金次郎七代目の中桐万里子さんによる報告の二本立て行われました。
まずは組織委員会による「かなカンでの学びをより深めるための学習会」です。同友会の例会で学びを深めるために大切なことはやはりグループ討論にあるといいます。報告で得た学びは自社に持ち帰って実践しなければ意味がありません。グループ内で自分たちの気づきを共有し、その中でお互いの学び方の違いを学ぶことで、考えを深堀し、そして自社に持ち帰る。ただ報告を聞くだけでなく、その中での学びの活かし方、深め方を丁寧に説明していただきました。
そして、続いては二宮金次郎の七代目子孫にあたる中桐万里子さんのご報告です。今回のかなカンのテーマでもある二宮金次郎、その考え方や行動指針を子孫ならではの目線で語っていただきました。
「自らの始まりを思い出すこと」、「救済ではなく勧業」、「答えを用意せず、問いかけ続けることが大事」、「無欲は罪、自分だけでなく周り皆を幸せにする大欲を持つ」、「徳に気づき、徳に報いる」などなど、数多く挙げられたキーワードは、言葉は違え同友会での学びに共通するものばかりでした。
中でもとりわけ印象的だったのは、金次郎の銅像のお話です。片桐さんはあの銅像の足元に注目してほしいとおっしゃっていました。薪を背負い、運びながら本を読むその姿勢は、どんな苦しい時でも一歩前に踏み出すことの大切さを伝えているといいます。
このコロナ禍の先行きのわからない不安の中で、また一歩前に進むための勇気を、奮い立たせてくれるような、力強いメッセージをたくさんいただきました。
学び方を学ぶ学習会、そして二宮金次郎の思想を学び、11月に開催を迎えるかなカンに向けて、より大きな学びを得ることができるようになった素晴らしい例会でした。
(文責 小田原鉱石株式会社 代表取締役 高橋淳)