2010年に同友会に入会され、第37回経営指針作成部会を受講されている、山田氏に3月例会実践報告を行って頂きました。
はじめに、「予測不能の時代(VUCA)×一人事業者×同友会」から、話がスタートしました。
V(Volatility)変動制、U(Uncertainty)不確実性、C(Complexity)複雑性、A(Ambiguity)曖昧性の頭文字を取って、VUCAとなります。
DX、気候変動、人口減少、成熟社会、世界情勢など、私たちを取り巻く環境は、変化が激しい時代に突入しています。
「一人事業者のメリット/デメリット」として、「メリット」は、意思決定が早い/柔軟に対応できるなど。
「デメリット」として、経営資源が乏しい(*特に情報)etc。「情報が乏しいことに自覚がないことがこわい」。
〔質問〕一人事業者に同友会は必要ですか?同友会は一人事業者には不向きですか?
「多くのヒトあるある」として、①目に見えるモノ優先、②変わりたくない、③考えたくないの3つがある。
同友会で得ていることとして、〇「考え方」・「モノの見方」、〇環境・仲間、〇コミュニティ運営、〇CX(カスタマー・エクリペリエンス)、〇ファシリテーション・スキル、〇ネットワークが、挙げられました。
その一つ、「考え方」・「モノの見方」として、例会に参加することで、「具体的な事例→抽象化→自社に変換⇒具体的な行動に落とし込む」と解説頂きました。私自身、例会でのグループ討論での学びが、自社での実践に繋がっております。
また、人間尊重の経営「共育」、同友会型経営の実践者たちとの交流によって同友会文化が「常識化」していく環境もあげられ、社員と共に、幸せになることを考えている、経営者の皆様との交流は、本当に、有難い環境であると自覚しております。
「販売促進、グラフィックデザイン、商店活性化など」の事業を行っている山田氏。同友会に入会前後の違いについて、入会前、横浜市経済局、地域経済元気づくり事業に関わり、フリーペーパーの発行や、セミナーの開催などを毎月行われたそうです。しかし、当時は、「やることが、目的になっていた」とのこと。イベントは盛り上がっても、次の日には、また元通り・・・、コレって、活性化?と思われたそうです。
現在であれば、ミッションを軸に組み立て、「地元を愛するファンづくり」+「そのファンたちが集えるコミュニティづくり」を行うそうです。
また、実践報告として、「廃油油のリサイクル」を行っている顧問先において、大企業の参入もある中、どう差別化していくのか、クライアント社長様と関わる中で、「#幸せの循環」を行うことがミッションであると、気づいて頂けたそうです。これは、山田氏の経営理念、「私たちは人・まち・仲間の福のため 夢と希望をデザインし 輝く笑顔で満たします」の「夢と希望をデザイン」する事に合致しています。
「□必需、□利便性、□コスパ/タイパなどは、大企業やAIにお任せして、オモシロイ=「人」ならではの価値で、差別化する」。私も、働いている人の「人間力」が一番の差別化になると考えております。
まとめとして、VUCA時代、一番こわいことは、「変わろうとしない」、「コロコロ変わる(すぐに飛びつく)」とのこと。
チャンスとして、□AIが色々やってくれる、□「人」ならではの価値が求められる。
「自身の感性・価値観・世界観(ミッション・パーパス・経営理念・美学、etc)」を明確にし、そこに辿り着くまでの手段を手を変え品を変え模索し続ける。
「そのための環境が、同友会には整っています」とのこと。
また、「会歴や会社の規模に左右されず、フラットに活動できることが、同友会のすばらしところである」。私も日々、実感しております。
グループ討論テーマは、「〇あなたの成長の為に同友会をどのように活用しますか?」。
全ての経営者にとって、同友会の価値を再認識できる、有意義な例会に、なったと思います。
今回の山田氏の例会報告を聞かせて頂き、一番学んだことは、「目先の利益や、活性化」を考えるのではなく、継続的な発展を常に考え、お客様に接している真摯な姿です。
私も、お客様のお役に立ち、自社を発展させられるように、実践して参ります。
(文責 株式会社伊藤商会 代表取締役 亀卦川基喜)