今回の報告会は、三支部合同例会で町田支部の皆さんや八王子支部の皆さんにご協力をいただきながら、半年ほどの準備をかけて開催をしました。報告者は横浜で障害者雇用や障害者の福祉に積極的に携わっているショコラボの伊藤会長にご報告いただきました。
伊藤会長は、障害を持って生まれてきた息子さんのために何とかして財産を残したいと思い、今まで勤めていた金融会社を辞めて、外資系の会社に転職をされました。その後、日経新聞の私の履歴書に掲載されていたヤマト運輸の小倉会長が晩年に取り組まれたスワンベーカリーの記事に感銘を受けて、自分には何ができるかを模索し、紆余曲折を経て障害者が働く場であるショコラボを起業されました。
現在に至るまでは、多くの苦労や苦難がありましたが、創業当初の情熱を失うことなく、企業の発展に邁進されています。現在では、3店舗のチョコレートの販売所と古民家を改修して開業したフレンチレストラン「久右衛門邸」を展開されています。
今回の報告の中では、コーチングについての事例紹介がありました。商品に不備があって、それについて従業員の皆さんに苦言を言いたかったのですが、あえて質問をすることで、障害当事者である本人たちからその答えを引き出していったと言うエピソードは大変感動しました。「答えは本人が持っている」という考え方は、私たち経営者にとって大変重要なファクターであると再認識させていただきました。
また、経営者の資質について、重要な要素は、誠実さ、素直さ、勤勉さと言うお話をいただきました。まさにその通りだと思います。ピーター・ドラッカーが言う所のintegrityであるなと私自身も経営していてつくづく思っていたところだったので、とても心に染みました。
伊藤会長の経営者としての情熱とマネジメントスキルに触れることができて、多くの学びを得ることができ、 大変良い例会となりました。
(文責:(株)障碍社 安藤信哉)