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神奈川県中小企業家同友会
10:00〜18:00(月〜金)

[報告] 2024年6月 川崎支部例会

テーマ:経営指針を実践して気づいたこと
~待てよ、資金繰り大変だ!!原資(科学性)大変じゃない!?~
開催日:2024年6月25日(火)
報告者:有限会社レントオール平塚 代表取締役 嶋田政光氏
会場:川崎市産業振興会館 & Zoom(オンライン)
有限会社レントオール平塚 代表取締役 嶋田政光氏
有限会社レントオール平塚 代表取締役 嶋田政光氏

川崎支部6月例会は、現在、中小企業家同友会 湘南支部 副支部長で経営指針作成部会第57部会(2021年4月8日~7月8日)を受講した、有限会社レントオール平塚 代表取締役 嶋田政光氏 テーマ「経営指針を実践して気づいたこと」~待てよ、資金繰り大変だ!!原資(科学性)大変じゃない!?~でした。

嶋田社長の同友会入会は、平塚商工会議所青年部で一緒に活動した小林運輸株式会社の代表取締役 小林 誠氏からの紹介で2020年2月28日に入会とのことです。当時は新型コロナウィルスの影響で2020年6月の例会よりzoomでの参加は、していたものの、同友会には、そんな重きをおいていなかったとのこと。

しかしながら、そんな中、新型コロナウィルスの影響を直撃し、売上の主たるイベントは、尽く無くなり、売上減少、2020年4月に初の緊急事態宣言が発動され、最も影響を受けた月の売上は、前年対比98%ダウンになり、どうすることも出来ずただ現実を受け止めるしかなかったとのこと…資金繰りは、悪化しそれを補填するために社員を休ませ、雇用助成金を毎月申請する日々が続いたとのこと、月に数回程度の出勤で社員は、疲弊し、会社に活力が無くなっていったとのこと…しかしながら社員には、絶対解雇はしない、給料は、毎月減額を払い続ける、何があっても必ずみんなを守るという社員に言い続けた言葉があったそうです。

また、そんな中、平塚商工会議所青年部で一緒に活動した仲間から、何も無いなら、うちに来て仕事を手伝って欲しいと言われ、とてもありがたい話を頂き、2名の社員を出向させたとのこと。その2名もこのような時に助けてくれた恩義を返す思いで一生懸命慣れない仕事に従事してくれたとのこと。

川崎支部6月例会

そんな時に嶋田社長自身が、社員に対する考え方がすごく変わってきて、また何とかして、このコロナの影響を打破したいとという思いで経営指針を受講することとなる。

しかしながら、そこは今まで感じたこととのない強烈な体験をすることとなる…そこで一番に学んだことは、[労使見解] 人を生かす経営をモットーとし、経営指針の成文化とその会社的実践の重要性、「受講前」は、経営理念無し・方針、計画、社風無し、社長の思い付きやその時の感情で采配していた。「受講後」は、経営指針の成文化、社内での実践、経営指針発表会の開催と大きく変わる。

また経営を安定的に発展させる「受講前」は、自分だけ良ければそれで良い。具体手的な計画(中長期経営ビジョン)は全くない「受講後」は、経営指針にもとづいた経営を行う。
人を育て、共に成長し、長く働ける会社づくりと舵を取ることとなる。

そして先ずは出来ることからを実践し、労働環境の改善とて、倉庫移転、本社移転、社員数も新卒者採用と7名だった社員数も20名となり、新たに組織図を作成、社内講習会、社内勉強会と(人を育てる)ことに力を入れ、2022年9月に第一回目の経営指針会を開催、2023年9月に第二回の経営指針会を開催し来賓を招待したことで取り組む姿勢がかわり、グループディスカッションも開催し来賓が入ってもらうことで他者の意見を聞き、自分以外の考えがある事を学び、社員が人への気遣いが必要だと感じてくれた。

川崎支部6月例会

このように良い会社にするために受講後は、様々な労働環境を改善して行き、組織づくりと仕組みづくりに重きを置いてて「社員の幸せのために」と私も含め社員も売上や利益を上げることよりも自分たちの計画の達成に重きをを置き行動していた…  3年間必死に取り組んできたとのこと… しかしながら結果して嶋田社長自身も社員も売上や利益を上げることにより自分達の達成に重きを置き行動していった… また、受講して取り組んだこととして、最大の懸念事項であった51%の株を買い取り全株取得(コロナ融資を利用してピンチをチャンスに変えた) 

しかしながら、コロナ禍での売上は、大幅に減少、ワクチン接種会場の特需もあったが、急激に社員数を増やしたことで利益幅も特需の1/10まで減少する。コロナ特需が終わり、売上減、利益減となる。

よって売上を上げる、利益を上げるがことが、当たり前だと思い、きちんと伝えてこなかった、そして、新卒採用を重視、その後の計画が甘かった、科学性、人間性、社会性の三角形のバランスが崩れた… そこで次にとった行動として幹部社員に経理公開をすることにより、効果として新規顧客に向けてテレアポ開始、各課の連携で経費削減、社員自らが売上をすぐには難しい中で支出を抑える努力をしてくれた、また、実践して感じたこととして「採用活動においては」新卒を採用したことで社員が自主的に行動し始めたことを踏まえ、今後も継続して新卒採用を続けないといけないと。

中途入社で40歳を超えた人の成長は難しい『共育』として自主的に考え行動出来る人材を育てる「経理公開」にて、数字を見せたことで会社の状況を把握し、今なにをすべきかを自分たちで考え、自主的に行動してくれたこと。そして今、社員に伝えている事は、それをするにはどうすればよいか、それをやるためには何をすれば良いか、やらないという選択肢は、無い、行動しないことが一番の悪(自分の成長を妨げる)と。

今後の展開として「この会社に入りたいよねと」と言われる企業づくり、個々の学びを実現できる企業文化、社風づくり(ともに学び共に育つ、学び方を学ぶ場)、ダイバーシティ多様性経営…このように経営指針を受講する前と受講した後で大きく変化した嶋田社長の報告の例会は、zoom参加も含め58名もの多くの参加者があり、グループ討論でも(討論テーマ)「利益をどう確保し、どう使いますか?」において、各グループ 熱い議論となり、グループ発表も3つのグループに行ってもらい、盛況し、閉会となる。

(文責:池田内燃機工業株式会社 池田進)