横浜北支部例会、2021年の締めくくりは、株式会社 オオハシの塩野社長にご報告いただきました。
終始、塩野さんの、穏やかな口調での報告でした。しかし、そこには、会社存続のかかった一大事であったり、 誰もが、あきらめていた事へ挑戦する覚悟であったりと、穏やかな話しぶりとは真逆の、大きな転機や出来事がたくさんありました。
2014年、前社長の急死という緊急事態に、64歳で代表取締役に就任する決意をされ、経営とはいったい何をすることなのか!?と悩んでいました。その時、本屋で偶然湯澤さんの本と出合った。それが同友会に入るきっかけだった。そうおっしゃっていましたが、果たしてそうでしょうか。自分が、その当時、同じ立場になったとして、代表を受ける勇気があったであろうか?そして、本屋に行ったであろうか!?仮に行ったとしても、湯澤さんの本を手に取り、同友会と出会うことが出来たであろうか。
おそらく、悩みながらも 経営者としての責任と 使命をすでに受け入れ、会社の未来を考え 暗示、方向性を模索していたからこそ、出会うことが出来たのではないかと 私は感じました。全ての出来事を、必然的であるかのように 受け入れる姿がとても印象的でした。
塩野さんは、経営とは、利益を出すために行う企業活動なのかと、考えた時もありましたが、同友会で学んでいくうちに、それは目的に向かうための手段に過ぎないと思うようになります。勇気をもって、リスクを恐れず、むしろ、リスクをとってでも、自社の未来のために果敢に挑戦をしていく。会社を良くしたい、働く環境を整え良くしたい。一緒に働く社員に安心して働いてもらいたい。そして 自社の課題だけにとらわれず、社会の課題をも解決したい。そんな 経営者として、人としての優しさや、あり方が、企業家精神を強く保ち、次々に実行される 新規事業への原動力となり今に つながっているのではないかと感じました。
そして、後継者へは、自分と同じ苦労は 絶対にさせたくないという強い意志を持ち、会社が永遠に存属することを願いながらも、いつ、どんな時、自分に何があってもよいように、準備を重ねつつ、引き継ぎやすい体制造りに務める姿、ここにも、塩野さんの思いやりや、優しさがあふれていると感じました。
グループ討論では、
それぞれのグループで1つ選択して討論を行いました。
発表では、将来への備えに対する重要性を改めて認識し、前向きにチャレンジして行くことへの重要性を再認識したなどの意見をいただき、とても有意義な討論を行うことが出来ました。
プレ報告での一幕ですが、スタートしたときには、こんな会社になるとは思わなかった。という塩野さんのお言葉がとても印象的でした。何のために 経営するのか?という原点にあらためて立たせていただく良い機会となりました。
本来、会社の存在する意義とは、社会の中で 皆に必要とされ、皆の役に立つ会社であること。そこに向けて変化していける会社こそ どのような社会情勢であったとしても、そこに集う人たちは幸せになれるのだと思いました。
(文責 キョーデン設備株式会社 代表取締役 角田孝志)