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神奈川県中小企業家同友会
10:00〜18:00(月〜金)

[報告] 2021年10月 横浜北支部例会

テーマ:「よい会社ってどんな会社?」
 ~同友会を知り尽くした2人が実践内容と今後の課題を語る~
開催日:2021年10月27日(水)
報告者:(株)栄港建設 代表取締役専務 岡野美紀子氏
    (有)アネスト 代表取締役社長 宮田雅章氏
会場:加瀬ビル88 & Zoom(オンライン)
参加者:47名
(株)栄港建設 代表取締役専務 岡野美紀子氏     (有)アネスト 代表取締役社長 宮田雅章氏

同友会「3つの目的」に「よい会社をつくろう」とありますが、純粋に「よい会社」について話し合う機会があまりないと感じたため、今回は「よい会社」について考える例会にしたいと思い企画しました。「よい会社」といっても、株主・経営者・従業員・顧客・取引先・金融機関など、また、会社の規模・社歴・業界・時代によっても考え方や基準は異なります。組織づくりを同友会で学び実践されてきた株式会社栄港建設の岡野さんと有限会社アネストの宮田さんに、会社の取り組みやその考えをいろいろな角度からお話をいただきました。

2021年10月 横浜北支部例会

栄港建設では最近「eiko STYLE BOOK」というガイドラインを作成したと、岡野さんはとても嬉しそうに話をしてくれました。そのガイドラインには、仕事に対する姿勢、建物に対する思い、栄港建設らしさがまとめられています。このガイドラインを作成するきっかけは社員からの提案で、その後も社員たちが主体的に作り上げてくれたそうです。ただ、昔から社員がこのような感じで働いていたわけではありませんでした。夢・安全・安心がつまった建物をつくる仕事をコツコツと積み上げ、社員の表情や様子を観察し、技術的な研修だけでなく働くとはどういうことかといった幅広い内容の社員教育に力を入れ続けた結果だといいます。

アネストでは毎年社員が主体的に行う経営指針発表会がよく知られています。宮田さんは、「よい会社とは社員がやめない会社」と力強く語られました。日頃からよく社員と会話し、社長の思いもレターや動画鑑賞の意見交換など、いろいろな形で社員と接していて、その中で社風形成や社員教育も行われているのだろうと感じました。実際に社員の方々と話をしていても、会社の理念や方針がしっかりと浸透されていることに驚きます。また、障がい者雇用も行われていますが、単に社会貢献というだけでなく、生産性や利益をしっかりと確保しているからこそ、持続された「福祉への還元」が実践されているのだと勉強になりました。

2021年10月 横浜北支部例会

2人の話を聞いていて特に「よい会社をつくろう」とは思っていないのだろうと感じました。
2人に共通していたことは、常に社員のことを考えていて、「よい会社をつくること」が目的ではなく、「仕事を通じて社員が幸せになるため」に経営されているのだと思いました。

何のために経営しているのか、何を実現したい会社なのか、それによってどのような会社にしたいのかが変わりますし、結果として「よい会社」の姿も違ってきます。今回の例会では、「よい会社」とは経営目的や企業目的を実現している会社が「よい会社」なのではないかと一つの考え方を得ました。

(文責 株式会社タスクフォース 岩谷昌幸)