ミンナのミカタグループの兼子さんと知り合ったのは今から4年ほど前で、彼が事業資金の調達に苦労しているときでした。「障害という言葉と概念をなくしたい」というメッセージと「障害者と福祉事業所と企業を結ぶBPOスキーム」などを当社が紹介した投資家へプレゼンしましたが、残念ながら出資を得ることはできずお役に立つことができませんでした。あれからも兼子さんは上記メッセージとビジネスモデルを世の中に訴え続けた結果、資金調達を叶え事業を継続・発展して来られました。
彼自身が「うつ病」に苦しむ障害者となり、福祉事業所という事業を目にしたことがきっかけで、自ら就労支援A型事業所の創業を決意されたといいます。A・B型事業所を経営するなかで、障害者、福祉事業所、企業それぞれの課題を一気通貫で解決するスキームを発見します。これが、「障害者と福祉事業所と企業を結ぶBPOスキーム」です。企業の人材不足と福祉事業所の受注力不足の課題を「ミンナのシゴト」がマッチングして、両者の課題を解決します。さらには、企業から発注された仕事を習熟した障害者は、その企業が雇用できることを可能とし、障害者の一般企業の就職と企業の障害者雇用率の達成も可能としている見事なスキームです。
兼子さんの「障害者や仲間に対する熱い思い」「三方よしのBPOスキーム」「泥臭い行動力」によってこの事業が支えられています。とりわけ、兼子さんの障害者への熱い思いが彼の最大の原動力であり、また、その思いが社員さん、障害のある方、提携先の共感を生んでいます。あれから4年、ダイバーシティ委員会例会という場で久しぶりに兼子さんの報告を聞きしましたが、あの当時以上の熱量と迫力で障害者への思いと自社の存在意義を語られる姿を見て、リーダーとしてのあり方を教えられたように思います。
私も「社員とその家族」「障害のある方とその家族」「障害のある方を支援する人」に寄り添い、彼らの安心した生活を支えるための制度、仕組み、商品サービスの提供を行い「ミンナ」の幸せを実現していきます。
兼子さん、素晴らしい報告をいただきありがとうございました。
(文責 ぜんち共済株式会社 亀田秀明)