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神奈川県中小企業家同友会
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[報告] 2022年10月 県央支部例会

テーマ:音大生から不動産ヤへ~自社の生き残り戦略~
開催日:2022年10月19日(水)
報告者:キムラホーム㈱/キムラホーム管理㈱ 専務取締役 木村匡宣氏
会場:大和市市民交流拠点 ポラリス&Zoom
参加者:32名

木村ホーム㈱の木村さんは、同友会在籍歴16年というベテラン会員さんです。
私も同時期入会していたのですが、16年間何の接点もなく過ごして来てしまいました。私自身反省しております。

今回、木村さんの例会報告に、座長を務めさせて頂く事になり木村さんの若かりし頃から、現在に至るまでのお話をお聞きして、百人百様と言う言葉の通り、木村さんも異例の経歴の持ち主でした。

木村さんは、高校一年生の時にバイオリンを習い始めました。
高校卒業後、音楽大学へ進学し音楽の道を志しましたが、現実は厳しく実力が伴わないと名前すら呼んでもらえず、発言権も全く有りませんでした。
呼ばれる時は、S・A・B・Cとランクを付けて呼ばれたそうです。折角、志した音楽の道を、道半ばで諦める事にしました。

音大卒業後は、楽器商社へ就職しますが、時を経て不動産業へと進んでいきます。
音大時代の友人達に会うと、友人達は皆、口を揃えて【どうして不動産ヤになっちゃったの?】と、聞かれる始末。その当時の不動産屋さんのイメージがあまり良く無かったからでしょうね・・・

木村さんとお会いした方は、誰でも感じることと思いますがとても優しそうで、スマートで威圧感的なことが微塵も感じないので一見すると、銀行の方かしらと思ってしまいます。 その外見と職業とのギャップが、現在の木村さんの大きな魅力でもあります。

報告の中で全く畑違いの道を進まれた様に思いますが、実は、木村さんのお父さんの影響が大きかったのではないかと私は感じました。木村さんのお父さんは、三人兄弟。上2人のお兄さんは、有名な湘南高校から慶応大学へと進学されましたが、木村さんのお父さんは、大学へは行かず鉄工所へ。

数年経て自分で鉄工所の会社を立ち上げ、1年365日を364日働いて、働き続けて、収入を得ると、土地・アパート等へ投資をし、財を成して行った様です。

27歳になった木村さんは、建売住宅会社へ勤務。数年後、一千万円の資金を元手に不動産会社を立ち上げましたが、経営が上手くいかずに窮地に追い込まれ、その時お父さんに資金の救いを求めたのですが応じてもらえず、会社を手放す決断をしました。

木村さんは、会社売却後、社長から専務に。その後、諦める事無く、キムラホーム㈱という不動産管理会社を立ち上げました。今では増収増益右肩上がり。今年は、180%の増益という誰もが羨む会社にまで成長しました。

キムラホーム㈱の収入源は
1、不動産売買手数料
1、更新手数料
1、管理手数料
1、修繕等の委託手数料
の4本柱です。

不動産業は、大きな金額を動かすため、絶大な信用と労力が不可欠な仕事。
誰でも出来る仕事ではないと思いました。
木村さんのプライベートも波瀾万丈。

最初の結婚はバイオリン仲間の友人で、とても素敵な女性。
楽しい新婚生活の筈が、奥様の精神的な病から、やむなく離婚することに。
木村さんは、俺が病気を治す!!と言って頑張りましたが、木村さん自身がボロボロになってしまい
七日間で7キロ体重減。

友人達からは、薬をやっているのでは? と、聞かれるくらいでしたが、離婚してから数年後、今度は一回り以上年下の女性からプロポーズされ結婚。今では、とてもお若い奥様と、二児のパパとなり笑顔の絶えないご家庭を作っていらっしゃいます。

お仕事も、家庭も大成功の木村さん。
とても素敵で輝いて見えました。それにしても二人の女性からのプロポーズ。女性にモテてとても羨ましく思いました。

私は、この例会報告を受けて、心と心情について深く考えました。今以上に、人の心に寄り添った仕事をしよう。辛い思いをしている人をもっと笑顔に出来る人になろう。木村さんの人生に触れ、更に強く思いました。

又、報告の中から・・・いつかなんて来ない。40年経っても来ない。だから期限を決める事。大事なのは生きる事、生き続ける事。私に会えて良かったと言われる営業家族とは何かあったら助け合える存在ではないのかなど、私自身忘れかけていた事を、思い起こす時間を与えて頂いた素晴らしい報告でした。

(文責:㈲大沢自動車整備工場 大澤千代子)