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神奈川県中小企業家同友会
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障害者の可能性を広げる新規事業とは?工賃アップと地域貢献の両立を目指して:第15回横浜中央支部/商品アイデア研磨会実施報告

2024年9月17日木曜日、オンラインにて商品アイデア研磨会が実施されました。商品アイデア研磨会は、横浜中央支部の仲間が持つ商品アイデアや課題などを気軽に相談できるよう、伊藤秀司支部長の発案で2022年度から実施されている横浜中央支部独自の取り組みです。この日は15回目の開催となりました。

福祉と事業の両立。障害者の働く場を創造する

今回の相談者は、横浜市旭区で就労継続支援B型事業所を運営する志田真人さんです。志田さんは2019年10月に障害者福祉サービス事業所「カラー」を立ち上げ、看板製作やデザイン作成、データ入力など、障害者の方々の特性を活かした事業を展開してきました。その後、パートナー企業の設立や、NPO法人での居場所事業の運営など、障害者支援の輪を着実に広げてきた努力家です。

現在、カラーでは社員5名、パート6名、利用者登録38名を抱え、本社とセカンドカラーの2拠点で事業を展開。パートナー企業では社員1名、パート4名の体制で、障害者の方々の在宅での就労も支援しています。さらに2022年4月に立ち上げたNPO法人では、働く障害者の方々の居場所づくりや、児童ホームの高校生向けの職業体験なども実施しています。

今回の相談は、新たに検討しているクリーニング事業に関するものです。

工賃アップへの道筋を探る

就労継続支援B型施設での現在の工賃は月額1.5万円から1.8万円程度。この金額をアップさせ、より多くの障害者の方々の経済的自立を支援したいという思いが、新規事業を検討するきっかけとなりました。

検討中のクリーニング事業は、エステサロンや個人スポーツクラブなどのタオルを回収し、洗濯・乾燥を行い、障害者施設で丁寧に畳んで納品するというもの。大手業者より安い価格設定で、専門知識と専門薬剤による高品質な仕上がりを提供することを目指しています。

しかし、物流コストの課題や設備投資の必要性など、様々な課題も見えてきていました。商品アイデア研磨会では、これらの課題解決に向けた具体的な戦略について議論を行いました。

新たな可能性を開いた参加者からの提案

議論は多岐にわたり、既存のターゲットであるエステサロンに加え、トリミングサロン、医院・歯科医院の白衣、調剤薬局のユニフォーム、さらにはスポーツチームのユニフォームまで、新たなターゲット層の提案が次々と出されました。

特に注目を集めたのは、BtoBからBtoCへの展開可能性でした。働く世帯が増加している●×(企業秘密)エリアの●△×(企業秘密)を中心に、洗濯デリバリーサービスを展開するというアイディアは、新たな事業の方向性として大きな可能性を感じさせるものでした。

また、既存クリーニング店との業務提携や、居抜き物件の活用による設備投資の効率化など、具体的な事業戦略についても活発な意見交換が行われました。

次なるステージへ向けて

この意見交換を経て、参加者は志田さんの事業の強みに気づいていきます。それは、障害者の方々の特性を活かした丁寧な作業品質と、福祉と事業の両立という社会的価値の提供です。時には突飛なアイディアも飛び出す中で、「スモールスタートでの展開」「人脈を活かした地域密着型の展開」という具体的な方向性も見えてきました。

志田さんは、商品アイデア研磨会を受けた感想として、「もう一度事業計画を練り直し、確実に実現できる形にしていきたい」と語っておられました。また、「もう一度研磨会でさらにブラッシュアップした計画を相談したい」という前向きな姿勢も示されました。

今後も、商品アイデア研磨会では相談者を絶賛募集中です!一人で悩まずにお気軽にお問い合わせください。もちろん、相談者だけでなく参加者も募集しております。参加者にとっても学びの宝庫となっています。応募資格は横浜中央支部の会員であることのみです。まずはお近くの幹事、特別幹事に声をかけてください。同友会に参加されていない方は同友会事務局までお問い合わせください。多くの応募を心からお待ちしております!