ダイバーシティ委員会の2023年6月例会は、委員会で取組んできた「職場体験協力企業マップ」の登録が100社を超えた記念の例会として、活用や課題について就労支援に関わる方たちをパネリストに迎え、パネルディスカッション形式で行われました。
開催日:2023年6月21日(水)
テーマ:職場体験MAP 登録100社がつなぐ未来
パネリスト:(株)フェアスタート NPO法人フェアスタートサポート 代表 永岡鉄平氏
社会福祉法人よるべ会 職員 栁澤良太氏
神奈川県福祉子どもみらい局 職員 青田健吾氏
神奈川新聞社 経営戦略本部事務局長 高本雅通氏
ファシリテーター:一般社団法人ペガサス 代表理事 木村志義氏
会 場:神奈川中小企業センター会議室(+Zoom)
ダイバーシティ委員会が進めている「ダイバーシティ職場体験協力企業マップ」
職場体験協力企業マップが神奈川新聞に掲載されました!
永岡氏は児童養護施設の若者の支援、柳沢氏は障害者支援センターとして障害者の就労支援と雇用したい企業の橋渡しを行い、青田氏は県職員として自立支援法に基づく支援(生活困窮者等)に従事しています。また、高本氏は新聞社で職場体験MAPの取り組みを取材されてきました。
パネリストからは実習を通じた支援での成功例を紹介いただくとともに課題として、それぞれの支援の対象は異なるものの、共通しているのは短期で退職してしまうことでした。長期就労や定着のためには本人と職場のマッチングが大事であり、マッチング具合を確かめるためにも様々な職場で実習を行えることが必要とのことでした。
今後の期待と改善については、職場体験の対象が障害者となっているが、対象の幅を広げることで社会参加のきっかけを作ってもらいたい。障害者の働く場としての「就労継続支援事業所B型」では気づかない本人の可能性の発見や複数回実習を行うことで長期就労につながるとの期待が寄せられた。また、俯瞰した視座から、受入れ先が増えること=当事者の可能性が開かれる機会が増えることでもあり、地域が変わることでもあるとの話もありました。
後半のグループ討論は「マップへの期待と、その普及のために、それぞれの立場で実践できること」とのテーマで行われました。
期待として教育機関では生徒の就労先の開拓に有効であり、さらに実績などの記載があるとより安心して活用できる。普及として行政とつながることやイベントでの訴求が挙げられました。
また、改善点としてMAP掲載企業へ連絡したが電話口の方は掲載について知らなかったなど、企業の対応や職場体験MAPの使い難さ(リンクが飛びにくい)の指摘がありました。
マップ掲載企業の増加が当事者の可能性を開き、さらには地域の「当たり前」が変わる可能性と支援に取組んでいる方々の大きな期待のある「職場体験MAP」であることを体感した例会でした。
(文責:ネクストテラス株式会社 岡本忍)