2024年4月1日木曜日、オンラインにて商品アイデア研磨会が実施されました。商品アイデア研磨会は、横浜中央支部の仲間が持つ商品アイデアや課題などを気軽に相談できるよう、伊藤秀司支部長の発案で2022年度から実施されている横浜中央支部独自の取り組みです。この日は、13回目の開催となりました。
今回の相談者は、川崎市中原区で卸売・小売業を営む伊藤商会の代表取締役・亀卦川基喜さんです。伊藤商会は設立が昭和57年、創立は昭和47年と、今年で52年目を迎える歴史ある会社です。今回の相談内容は経営環境を改善するための新たな事業戦略です。
伊藤商会は、冠婚葬祭関連の返礼品やカタログギフトなどを取り扱っており、売上の8割以上が法人向けの卸売りとなっています。今後の課題として、利益率やキャッシュフローをよくしていくために、既存顧客へのアプローチや、店舗販売、e-コマースなどに力を入れて経営環境を改善していくことを挙げています。
商品アイデア研磨会の冒頭では、今回あらためてブレインストーミングのルールについて、横浜中央支部・副支部長の田中久和さんより確認がありました。
①結論を急がず、良し悪しの判断をしない ②自由奔放で突拍子もないアイデアを歓迎する ③質より量を重視する ④他者のアイデアに便乗し、発展させることを推奨する
参加者からは、既存のお得意様との強い関係性を活かし、葬儀関連以外の商品提案や、顧客のニーズに合わせた商品開発を行っていくためのアイデアが次々と発表されました。また、葬儀自体に関しても、事前の相談対応やアフターフォローなど、葬儀社にはない付加価値を提供することなども検討されて、亀卦川さんも深くうなずいていました。
最も大きな気づきとなったのは、店舗販売の重要性でした。利益率が高いことに注目されただけでなく、接客販売に大きな伸びしろがあることが見出されました。集客力を高めるための具体的な施策も提案され、亀卦川さんは店舗販売の強化に大きな可能性を感じたようです。一方で、ネット販売に関しては、競合が多く価格競争に巻き込まれるリスクが高いため、慎重に検討すべきとの意見が出ました。
また、亀卦川さん自身が皆に愛される“商品”であることは参加者全員が認めるところであるため、その卓越した人柄や専門性を前面に出し、顧客との信頼関係を築き、リピート客を増やす策も大いに支持されました。
今回の商品アイデア研磨会を通して、参加者から多くの具体的な提案やアイデアが出され、活発な議論が交わされました。亀卦川さんは、店舗販売の強化と既存のお得意様との関係強化に取り組むことに大きな関心を抱いていました。また、社員とのコミュニケーションを改善しながら、新たな取り組みを進めていくことも心に決めた様子でした。
参加者からは、伊藤商会が既存事業にとどまらず、地域に根ざした総合的なギフトのコンシェルジュとして発展していくことを期待する声が大半でしたが、もちろん、決めるのは相談者である亀卦川さんです。どんな決意をされても、参加者一同、亀卦川さんを引き続き応援します!
商品アイデア研磨会では、今後も相談者と参加者を募集しています。一人で悩まずに気軽に相談できる場として、また、参加者にとっても学びの宝庫となる場として、多くの方のご参加をお待ちしております。横浜中央支部の会員の方は、まずはお近くの幹事、特別幹事にお声がけください。同友会に参加されていない方は、同友会事務局までお問い合わせください。