2024年1月18日木曜日、オンラインにて商品アイデア研磨会が実施されました。商品アイデア研磨会は、横浜中央支部の仲間が持つ商品アイデアや課題などを気軽に相談できるよう、伊藤秀司支部長の発案で2022年度から実施されている横浜中央支部独自の取り組みです。この日は、11回目の開催となりました。
今回の相談者はさとやまハンター合同会社の代表社員である情野剛さんです。さとやまハンター合同会社は、令和2年7月に設立されました。現在は主にフードデリバリーで売上を上げていますが、創業に際しては、鳥獣駆除の事業も掲げていました。今年は4期目を迎えることもあり、鳥獣駆除の事業を推進することになりました。
情野さんが目指すのは、「鹿・猪捕獲の有害駆除事業者としての地位を確立し、通信機を使用した遠隔監視による罠猟で省力化を図ること」であり、長期的にジビエの6次産業化を目指し、捕獲から加工、販売までを手掛ける事業モデルの構築を計画しているとのことです。今回の相談は、「この鳥獣駆除の事業を具体的にどう展開していくか」。さらには「事業拡大のための資金調達や銀行とのうまい付き合い方」についてアドバイスをもらいたいというものでした。
資金調達や銀行とのうまい付き合い方については、よく相談されることではありますが、鳥獣駆除の事業となると、参加者の全員が想像もつかない世界。参加者からは「研磨会始まって以来の難題だ・・・・・・」と、驚きの声が上がりました。
さて、この難題にどう立ち向かうのか?まずは、徹底したヒアリングです。独特な業界ルールを聴きながら、各自が自分の業界と比較しつつイメージし、疑問に感じたことドンドン質問していきます。具体的な内容は伏せますが、業界は違えども、経営視点からの「なぜできないのか?」の質問には、相談者が当たり前だと思っていた、イラショナル・ビリーフ(不合理な思い込み)や、バイアスを撃破する力があります。
狩猟では、鹿を捕獲するのが主ということもあり、鹿肉の利活用に関する会話が多く飛び交っていました。法的な課題、市場の認知不足、供給量の制約、ポジショニング戦略などについて、たくさんのアイデアが話合われました。この議論を通じて、鹿肉の利活用には潜在的な可能性があり、課題を乗り越え、効率的かつ持続可能なビジネスモデルを構築すれば、「5000万なんかじゃ効かないぐらい、5億の売り上げを簡単に上げられるようなビジネスモデルになる(伊藤支部長)」ということが見えてきました。
商品アイデア研磨会の終了後、情野さんからは、「この度は、貴重な機会をいただきありがとうございます!鹿肉の味がよくないという一般的な認識を逆手に取ってアピールする考えはなかったので、大変参考になりました。また、金融機関との取引も上手くいかなくて当たり前、ということで、当たって砕ける勇気が出ました!また、小田原の業界の方に繋いでもらえるとのこと、やはりどんどん前に出てアピールすることが大事なのだと思いました。来月あたりに、現状のご報告をいたします!」との感想をいただきました。
後日うかがったところ、早速、小田原市や秦野市へのアプローチ、ジビエ商材の紹介などをはじめたそうです。アイデアを得るだけではなく、行動に移すモチベーションも得ることができたようで、参加者一同、嬉しい限りです。
今後も、商品アイデア研磨会では相談者を絶賛募集中です!一人で悩まずにお気軽にお問い合わせください。もちろん、相談者だけでなく参加者も募集しております。参加者にとっても学びの宝庫となっています。応募資格は横浜中央支部の会員であることのみです。まずはお近くの幹事、特別幹事に声をかけてください。同友会に参加されていない方は同友会事務局までお問い合わせください。多くの応募を心からお待ちしております!